はじめに
2018年につみたてNISAが始まって以降投資のことを目にしたり耳にしたりすることが増えましたよね。
そして2024年には新NISAがスタートしたことで投資に関する関心がかなり高まってきたと思います。
中には
「NISAとかiDeCoとか聞いたことあるけど、実際よくわからん」
「政府が投資を推進する制度を作るのなんてなんか裏があるんじゃないか」
という人もいるのではないでしょうか。
そこで今回はNISAとiDeCoの制度について改めて理解することで、資産形成においてどちらを優先するほうが良いかを解説していきたいと思います。
結論
いきなり結論を言うと、今から資産形成を始めるならまずはNISAを始めるべき。
iDeCoは余裕が出てきたらでよいと思います。
順番に解説していきます。
NISAとは
NISAは簡単に言うと1800万円上限の元本で得た投資の利益に対して税金がかからなくなる制度で、日本に居住する18歳以上の方であれば開設することができます。
証券口座ではこのNISA口座と特定口座に分かれています。※厳密には普通口座もありますがここでは割愛します。
NISA制度について詳しく見ていきます。
非課税投資枠と投資限度額について
現行のNISAは成長投資枠とつみたて投資枠に分かれています。
・購入したいタイミングで購入する際に使うのが成長投資枠
・毎月定額を積み立てていく際に使うのがつみたて投資枠
という認識でよいです。
各々限度額が決まっており、
・成長投資枠が年間240万円
・つみたて投資枠が年間120万円
となっており、生涯のNISAに投資できる額は1,800万円になります。
つまり、つみたて投資枠と成長投資枠をフルに使い、年間360万円を投資すれば5年でNISAの枠を使い切ることができます!
「は?それだけ投資に回せるお金があるなら資産形成なんて考えないわ」
と思った方、正常です。
実際、1,800万円の投資枠を最速で埋めようとしているのは、この制度ができる前にある程度資産を築いてきた方が、その資産をNISAにまわしているケースがほとんどです。
今この記事を見ているほとんどの人は年間上限を気にする必要はないと思います。
つみたて投資枠は月10万円投資しないと使い切れないし、成長投資枠を使って一気に240万円投資する方はなかなかいないと思います。
僕もつみたて投資枠で月5万円と、ボーナスなどで余剰資金が出たときに成長投資枠を使う程度なので年間60万円から120万円程度しか枠を使っていません。
焦らず埋めていけばよいと思います。
購入できる投資商品について
NISAで購入できる投資商品は株や投資信託ですが、つみたて投資枠と成長投資枠で少し違いがあります。
まず、つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁が認める投資信託になります。
つまり、国が認める優良な商品のみが対象になっています。
それに対して、成長投資枠では一般の株式やつみたて投資枠では購入することができない投資信託も対象となっています。
どっちで何を買えばよいか迷ってしまう方がいるかもしれませんが、
NISAで買うのは以前の記事でも書いている通りオルカンまたはS&P500がおすすめです。
「せっかく買えるなら日本の有名企業も買ってみたいよ」
と思うかもしれませんが、僕はあまりお勧めしません。
NISAで資産形成を考える場合、長期投資で売らないことが前提になるため、20年後、30年後まで業績が上がることを期待して購入します。
ここでおすすめしているオルカンやS&P500は複数の企業の詰め合わせパックのようなもので定期的に入れ替えがされるため、常に優良企業が投資対象になります。
たとえばS&P500ではアメリカの上位500社の指数に連動しているため、それを購入するだけでAppleやMicrosoft等に分散投資していることになります。
それに対し、優良な個別株を自分で探すのは困難ですし、その一つが下落してしまうと資産が減ってしまうため資産形成に不向きです。
そのため、NISAで資産形成をしていくのであればNISA枠1,800万円はオルカンかS&P500で埋めることを目指しましょう。
なお、個別株投資を批判するわけではありませんし、自分もNISA口座ではなく特定口座で個別株を購入していますが、NISAを活用した資産形成という観点では個別株投資はおすすめしないという趣旨なのでご了承ください。
iDeCoとは
iDeCoは簡単に言うと個人年金です。
自分で掛け金を決め、自分で運用し、資産を形成する制度です。
特徴は大きく分けて
・65歳まで掛け金を拠出でき、60歳にならないと引き出せないこと
・掛け金がそのまま所得から控除されること
の2つがあります。
老後資金専用の資産を形成できること、節税になることの2つがメリットになります。
もう少し細かく見ていきましょう。
掛け金について
掛け金の上限は職種によって変わります。
細かく見ると
・企業型確定拠出年金、確定給付企業年金に加入していない会社員は月額2.3万円
・どちらかもしくは両方に加入している人は月額2万円
・公務員は月額2万円
・専業主婦など第3号年金に加入している方は月額2.3万
・任意加入保険者は月額6.8万円
となります。
所得控除について
月額2万円を掛け金とする場合を例に見ていきます。
月額2万円の掛け金は年額24万円になります。
iDeCoの場合この24万円がまるまる所得から控除されます。
収入から控除額を引いた残りが所得となり課税対象になります。
扶養控除などにより変わりますが、例えば年収400万円であれば控除額が120万円くらいになり、所得が280万円くらいになります。
iDeCoを使うとこの控除額に24万円が加算されるため所得が256万円になります。
課税対象額が下がるため、税金が抑えられます。(厳密には差額が年末調整や確定申告で戻ってきます)
iDeCoが節税に優れていると言われているのはこのためです。
投資商品について
iDeCoは自分で掛け金を決めて、自分で運用する制度であることは説明しました。
自分で運用するということは、自分で商品を決めて投資をするということです。
投資商品には、NISAと同じような投資信託や日本株だけでなく、債券や元本が確保された定期預金もあります。
また、NISAと同じように運用益に税金はかかりません。
お勧めはNISAと同じオルカンかS&P500です。
オルカンかS&P500を進める理由はこちらの記事で書いていますので、よろしければ読んでみてください。
60歳まで引き出せないという長期投資の縛りがあるなら、元本が確保されている代わりにほとんど増えない定期預金はもったいないです。
上がり下がりを繰り返しながらも、長期的にはプラスになる可能性が極めて高いオルカンやS&P500を選ぶのが良いと思います。
NISAを優先すべき理由
さて、ここまでNISAとiDeCoそれぞれの制度と特徴を解説してきました。
先に申し上げた通り資産形成初心者が優先的にやるべきなのはNISAです。
理由は
・積立額が大きい分資産形成がはかどりやすい
・iDeCoは60歳まで引き出せない
の大きく分けて2つが挙げられます。
積立額が大きい分資産形成がはかどりやすい
NISAはiDeCoに比べて投資額の幅が大きいです。
iDeCoは会社員の方であれば基本的に23,000円以上積み立てることはできません。
それに対してNISAはつみたて投資枠のみだとしても最高で10万円を積み立てることができるため、自分の状況に合わせて投資額を増やしていくことができます。
多くの方が最初月1万円の積み立てからスタートしても3万円、5万円と投資額が増えていくと思います。
月2万円と月5万円積み立てる場合を年利5%、投資期間30年とすると
月2万円→16,307,518円
月5万円→40,768,795円
となります。
資産の増加も実感しやすいですし、そうすることでさらに投資額を増やそうという意欲もわきやすくなるので、余裕ができるまではiDeCoではなくNISAを優先させるべきだと思います。
iDeCoは60歳まで引き出せない
制度としての特徴であるようにiDeCoは60歳まで引き出せません。
老後資金専用の積み立て資金になるという意味でこの時間的縛りは強みだと思います。
しかし、資産形成を始めたばかりの人がiDeCoに投資することを優先してしまうと、今の生活を犠牲にしている感覚が強くなっていしまうと思います。
NISAはいつでも引き出せるため、有事の際に使うことができるお金があるという安心感を生んでくれると思います。
しかし、iDeCoに1,000万円あったとしてもそのほかの資産が10万円だったら安心できないと思います。
目的に応じて資産を貯めていくことはとても大切だと思いますが、まずは自分が安心できる資産を持つことが資産形成を進めていくうえで大切だと思います。
まとめ
NISAとiDeCo資産形成初心者が優先的に取り組むべきなのはNISAです。
資産形成において資産を拡大していきやすく、現在の生活にも心の余裕をもたらしてくれるからです。
しかし、iDeCoはやるべきでないと言っているわけではありません。
目的別の資産を持つうえでとても有用な制度ですし、節税にもなる素晴らしい制度です。
NISAでの積み立てを続けながら、余裕が出てきたらぜひ検討してみてください。
まだNISAを始めていない方は以前の記事でNISAの始め方や、一番人気のSBI証券の口座開設の仕方を書いていますので是非ご覧ください。





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